『北國新聞』 2009年5月3日
「ふるさとから挑戦 第25話 解体屋とは呼ばせない」 掲載その2

「ふるさとから挑戦 第25話 解体屋とは呼ばせない」 掲載その2

本日から5回にわたり、「ふるさとから挑戦 第25話 解体屋とは呼ばせない」で掲載されました。

私は前職で輸出関係の仕事をしていたのですが、大阪から実家のある石川県へ戻ってきて、仕事を探している時に、会宝産業が輸出をしていることを知って興味を持ちました。
親戚に相談したところ、会宝産業のことを知っており、内情まではわからないが、悪い会社ではないと思うとのことで、面接を申し込んだところ会って頂けることになりました。
1度目の面接の後、直ぐに連絡があり、社長と面接することになり、そこで社長の話を聞いて、一気に社長と会社に惚れこんでしまい、入社を決意しました。
どこに惚れたかといいますと、1つ目はこの石川県という一地方にありながら、世界中を相手に仕事をしているという点です。これまでに取引実績のある国は58ヶ国に上ります。
2つ目はこの業界の最先端を走っている企業であり、車の解体、再資源化の分野で世界のトップを狙える企業であるという点です。
3つ目は、この企業の活動を通して、環境保護に具体的貢献ができるという点です。
今は、国際業務部で海外営業と呼ばれている仕事をしています。会宝産業には常に5、6組のバイヤーさんが買い付けのために滞在しておられます。そのバイヤーさんとの交渉、また海外のバイヤーさんとのメール、電話、ファックスによる交渉などが主な仕事です。
時には現場に出て、コンテナへの積込み作業を手伝ったり、事務所内で手が足りない時には、集計作業や輸出通関書類の作成などもしています。
その他、会宝が取り組んでいる新規事業や、業務改善に関わる仕事もさせて頂いております。 仕事を通して常に思っていることは「Win-Winの関係を常に目指す」ということです。お客様がよろこぶことやお客様が儲かることをしていかなければ、ビジネスは長続きしません。儲けられるから、お客様は喜んで会宝に買付けに来てくれるのです。
しかし、自分達が利益をとらずに商売をするわけにはいきません。お互いの努力でお互いが儲けることができるように、協力できるところは協力し、信頼関係を築きながら長いお付き合いができることを目指しています。
さて、会宝に滞在されるバイヤーさんが、常に愛想の良い方ばかりというわけではありません。ロシア人のエドワードさんというバイヤーさんは、特に無愛想で、少し横柄な所もあり、あまり近寄りたくないタイプの方でした。年齢は50歳近く、体つきや顔つきがいかつくて、ちょっと話し掛けるのにも勇気がいるような方でした。やりにくいなぁと思いながらも、避けるのではなく、逆にできるだけその人に声をかけるように心がけ、誠実に対応するようにしていったところ、徐々に表情がほぐれるようになりました。
そのエドワードさんが帰国されるときに、別のスタッフが港まで送ることになっていたのですが、出発する時間帯にちょうど仕事が入り、見送りに出るのが少し遅れてしまいました。
もう行ってしまったかと思いながら、表に出てみると丁度車が出発して去っていくのが見えました。
1 歩間に合わなかったかと一瞬残念に思ったのですが、私の姿に気づいたエドワードさんがスタッフに車を止めさせ、わざわざ車から降りて駆け寄ってきてくれました。そして私の手を握りながら、何度も有難うと言ってくれたのです。そのときには、なんとも言えない達成感とうれしさを感じました。
– 補足 –
車をどう処理するかということは世界にとっての大きな問題です。世界では毎年何千万台もの車がつくられ続けており、車産業は世界最大の産業であるといっても過言ではありません。
しかし、車は大量につくられるものの、それを使い終わった時に有効に再利用、再資源化されているかというと、そうとは言えません。
先進国でさえ、大部分の車はスクラップにされ、主に鉄やアルミ、銅などの素材が大まかに再利用されているのみです。後進国にいたっては、最終的に放置されてしまう車が多くあります。環境保護においてはいわゆる3R、すなわちリデュース、リユース、リサイクルが重要だといわれます。
会宝産業は使える部品を取り外して販売することでリユースを促進し、その上で多くの素材が効率よく分別されリサイクルされるように、日々研究を続けています。
このことは、環境保護に繋がるだけでなく会社の利益にも繋がっていくという点に大きな魅力があると思います。
スクラップした鉄くずとして販売するより、部品を再利用できるように取り外して販売したり、車を細かく分別し各素材ごとに販売したりしたほうが、会社の利益は多くなります。
これらを促進し利益を出すほどに、環境保護にも繋がっていくのです。私は学生時代から環境問題に関心がありましたので、このことには大きな魅力を感じました。多くの場合、利益を追求することと、環境を保護することは相反する関係になりますが、会宝産業ではそれがイコールの関係になり得るのです。
会宝産業では、会宝産業でのやり方を、会宝モデルとして確立し、それを日本中、そして世界中に広めていくことも目指しています。いわゆるフランチャイズ事業の形をとることになると思いますが、会宝が確立したモデルを販売し広めることによって、そのモデルを取り入れた企業はより収益性が高まるはずです。
また取り入れた国によってはそれまで放置されていた車が再利用されることによって、新たな産業・雇用を生み出すだけでなく、環境破壊を止める役割の一翼を担うことができることになります。
このように世界的な環境改善に繋げていけるほどの、大きな事業を創造できる可能性を会宝産業は秘めています。環境問題が深刻化してきている現在、リサイクル事業の重要性はますます高まってきています。
会宝産業は右肩上がりの成長を続けていますが、これから時代の花形産業の担い手として、ますます成長して行ける可能性の高い会社です。
常に高い目標があり、厳しさもある会社ですが、その仕事の内容は非常にやりがいのあるものだと思います。研修や勉強会も多く実施され、会社の成長とともに、自分自身を鍛え、大きく成長できるチャンスが、たくさんある会社だと思っています。
私が会宝産業に入社したきっかけは、父が勤めていたということです。父への憧れもあり、会宝産業という会社に興味を持ち始めました。最初はアルバイトでお世話になっていたのですが、その後4月におかげ様で入社式を迎えることができました。
しかし正直なところ、最初会宝産業という会社でやっていけるのかが、とても不安でした。それはなぜかというと、私にとっては初めての職場で、仕事がどういうものなのかが良く分からなかったからです。
その中でも特に不安だったのが人間関係です。私はあまり初対面の人とすぐに話せるようになったり、仲良くなったりするタイプではないと思っていたからです。それを考えながら緊張して会社に行きました。
そして仕事がはじまり、最初は指示を受け、教えて頂きながらやっていきました。
しかし、何回も分からなくなり、その度に何度も質問をするのですが、その度に先輩方が優しく丁寧に教えて下さいました。本当に優しい方々ばかりで、休憩中や昼食の時にも色々な話をして下さいます。そのおかげで人間関係での不安はすぐに消え、今は充実した毎日を送っています。
仕事では、現在生産部に所属しています。その中で主に「タイヤ抜き」と車両移動をやらせて頂いています。言葉を聞くと「結構楽そうじゃないか」と思う方もいるでしょうが、実はこれがかなり大変です。(少なくとも自分はそう思っています)覚えなければいけないこともたくさんありますが、仕事を覚えていく度に充実感も感じています。
そして少しずつ会社の方針も理解できるようになってきて、改めて凄い会社で働かせてもらっているなと感じています。その中でも私は、会宝産業が確立しようとしている「静脈産業(車を通してのグリーンリサイクル産業の確立)」と、地球環境への貢献という所に凄く共感しています。
こういう考えを持っている会社で働いていることで、仕事に対しても誇りを感じています。これからは、「タイヤ抜き」だけではなく、「液処理」、「前処理」、「解体」など色々なことを覚えていきたいと思っています。
また仕事を一つ一つ確実に覚えていくと同時に、人間的にも成長していきたいと思っています。「静脈産業を通じて世界に良い影響を与えていきたい」と考えている会宝産業で働くに相応しい人間に、自分を成長させていきたいと思っています。
そのために仕事の時はもちろん、私生活でも謙虚に、そして一日を無駄にしないように、自分で意識しながら毎日を頑張って生きたいと思っています。